安渓鉄観音の原木には二つの伝説があり、これは西坪地区南岩。王氏が発見したといわれる処。

南岩から見渡す限り、鉄観音の畑。

安渓の茶都。大きな建物の中一面に茶農家が直接お客と対面して販売。一斤(500g)65~120元位で鉄観音の他まちまち。個人個人の言い値があるので交渉して購入。茶葉を手にし香りを聞く。テイスティングする場合はお湯を会場で買って飲むことも可能。ここで判別するのは難しいので見学だけにしました。
こういう建物が8つ位ありました。(もっとあったのかも・・)
殆どは茎もついている「荒茶」状態。茎を除くと茶葉は65~70%になる。
建物の脇では、もくもくと手早に茎を摘んでいる。
茶都の中にある茶店。自社畑、又は農家から買った茶葉を分類して製品として販売している店。日本の中国茶専門店も購入している店を紹介してもらい、そこで鉄観音4種のテイスティング。右側2種は現在主流になっている発酵度浅めの緑茶に近いもの。右側から香り高いもの、味のよいもの、左中央発酵度高めボディのあるもの、左端更に濃いもの。7gづつ量ってほぼ評茶と同じように淹れていき、好きなものだけ5煎目まで香り、味、色をチェック。
堂に入っている未来の店主。


茶館巡りで一日を過ごそうと当初考えていたら、厦門の茶館は普通の茶館と異なって一寸怪しい(中で麻雀したりする休憩所?)と聞き気持ちが退けてしまい、ネットで中国の旅行社の「厦門発安渓茶農家1日巡り」を発見。即予約を入れて日本出発。
日本語ガイドさんご本人がお茶好きでかなり詳しく、お聞きしたら日本の某お茶専門店やお茶の先生の茶摘みツアーその他諸々のお仕事をなさっていらっしゃるとのこと。納得。南坪のとても気持ちのよい茶農家に連れて行って下さり、鉄観音の浅茶、濃茶、陳(年)茶、3種のテイスティング。ボディのあるのが好きとガイドさんとも意気投合し、昨年秋の濃茶を2斤半購入。心をくすぐられた陳茶もお土産に頂きました。(売り物なのに・・・)
その後、安渓の茶都へ。イメージは築地市場みたいな感じ。日本のように競りはなく、誰でも中央にいる茶農民と個別の交渉ができる。それでなければ場内の卸売り店(製品にしていて誰でも買えるので小売店と言ってもいいかも、でもやはり少量で買うのは難しい)で買うこともできる。場外にでると、茶を販売するために必要なハード、茶名の印刷されたアルミの個別袋、缶、茶筒、紙袋、茶器とありとあらゆるものが揃う商店が軒を連ねている状態。とりあえず大きめの茶盤を購入し帰路につきました。
安渓ではもちろん安渓の茶葉のものしか揃っていないので、厦門にて武夷山の岩茶を数種テイスティング。老□水仙(□・日本にない漢字で変換できませんが、樹齢の高い貴重な樹のもの奇茗岩茶)と大紅袍(大紅袍と名ばかりのものとは違います)を購入。大紅袍より老□水仙が高価でしたがすばらしい。
と、いうことでここ暫くKashayaにいらして頂くお客様にはこれらの青茶を心をこめて淹れさせて頂きます。
青茶も自分の心との対話の時間を提供してくれます。
今日はたっぷりと沈香を聞いた後、青茶で身体の中から香りを味わいました。
どうも中国茶が苦手と仰る方も多く、以前私もそうでした。
原因は、美味しい淹れ方をしていない(知らない)、又ツアーなどで組まれた茶店でのお土産の茶葉がそもそも美味しくない等が考えられます。
芳醇な香りと味は、自然(土地と天候)と人間が織り成す芸術であり、持続可能な恵みでもあります。自然の恵みを一方的に取るだけではないので心が痛まずに済みます。

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